J-SUPPORTでは、効率的な研究開発を進めるために、重要臨床課題に応じた「開発マップ」を作成・公開しています。開発戦略マップは日本国内で実施されている主要な臨床試験を俯瞰するとともに、重複が生じることがないよう新たな臨床試験を計画するために利用します。
開発マップには各臨床課題に対するガイドラインの有無とJ-SUPPORTで行っている臨床試験の内容を掲載しています。J-SUPPORTではどのような臨床試験を計画・実施しているのかをご覧いただけます。
方法
全国がん患者団体連合会(全がん連)サバイバーシップ委員会による調査(※)の27項目について、J-SUPPORT承認試験および日本医療研究開発機構(AMED)などの公的研究機関による研究の実施状況、日本と海外のガイドラインの有無について情報を収集しました。
調査結果と収集した情報を元に、全がん連PPI委員会とJ-SUPPORT開発マップ作成委員会、SaQRA(※2)が議論を重ね、J-SUPPORT執行委員会の承認を経て、開発マップを作成しました。
※サバイバーシップ委員会による調査 全がん連サバイバーシップ委員会が、サバイバーシップに関するアンケート調査を実施しました。結果の説明はコチラにて公開しています。(第4回J-SUPPORT研究成果報告会 セッション②:全がん連サバイバーシップニーズ調査報告 私たちが考える“がんサバイバーシップ” 発表者:川相 一郎(がんと共に生きる会)) がん患者・ご家族・ご遺族など様々な立場の方を対象として、アメリカNCCNの「サバイバーシップ・ガイドライン」を参考に作成した27項目について、困ったことを選択するよう求めました。※2 SaQRA(日本がんサバイバーシップ研究グループ)https://saqra.jp/
用語の説明
- 介入・調査の内容:アウトカムに対して解決する手段、検討が求められる課題
- J-SUPPORT承認研究:J-SUPPORTで実施・支援している研究(一覧はコチラ)
- AMED他:臨床試験登録データーベースとAMED/厚生労働省科学研究費データを元に、J-SUPPORT以外の研究グループで実施されている国内臨床試験を掲載しています。
- 研究の対象:被験者のがん種、世代、背景を記しています。
- 研究の種類:観察研究、介入研究、基礎研究、探索研究といった研究の種類や、研究方法開発を目指した研究について記しています。
- 日本のガイドライン:SaQRAのガイドラインCQレビューより、アウトカムを基準に記載しています。
- 海外のガイドライン:NCCN Survivorship guideline 2022 目次、NCCN Clinical Oncology Guidelines (Survivorshipのほか)、NCCN Clinical Oncology Guidelines for Patients を元に記載しています。
※ガイドラインはアウトカムに沿って記載
J-SUPPORT承認試験 およびAMED他 の両方に「 ― 」が記載されている項目は、マップ作成時点で研究がなされていない項目で、今後の研究が望まれています。
<開発マップをご覧いただく際のご注意>
- 本ページで掲載している開発マップは、J-SUPPORTの各領域別研究グループで臨床試験を効率的に計画するための概念図であり、重要臨床課題は網羅性を担保するものではなく、示されている治療や臨床試験が個々の患者さんの治療選択の際の目安とはならないことにご注意ください。
- このページで紹介している研究は、最新ではない場合があります。J-SUPPORTで支援中の研究については「承認研究の一覧」をご参照ください。
※これらの情報は、臨床試験に参加する患者さんを募集するための情報ではありませんのでご注意ください。また、開発戦略マップでご紹介している、他組織の臨床試験の内容についてのお問い合わせ等はお受けすることが出来ませんのでご了承ください。
J-SUPPORT×全がん連×SaQRA 開発マップ (Up date:2024.01) PDF版へのリンクはページ下にあります。
※1全がん連調査27項目をアウトカムとしてとらえたカテゴリ名を困り順に記載しています。
※2公的研究費で運営された研究を掲載しています。
全がん連調査27項目 困り順※1 | 介入・調査の 内容 |
J-SUPPORT承認試験 (朱字は成果論文公開済み) |
AMED 他※2 (朱字は成果論文公開済み) |
この研究の対象は がん種 世代 背景 |
研究の 種類 |
日本のガイドライン | 海外のガイドライン | |||
1 | 気持ちのつらさ | 自殺数の調査 | 1902 全国がん登録を用いた がん患者の自殺に関する記述疫学的研究 【自殺】 | ― | すべて | 全世代 | 診断後 1-24か月 |
観察 | (2024年予定) JPOS/JASCC 気持ちのつらさガイドライン関連CQを5つ以上含む主なガイドライン (気持ちのつらさ) ・がんのリハビリテーション診療ガイドライン ・がん医療における患者‐医療者間のコミュニケーションガイドライン ・終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン |
Anxiety, Depression, Trauma, and Distress *1 Distress Management *2 Distress Management - Distress During Cancer Care *3 |
認知行動療法 | 1703 乳がん患者の再発不安・恐怖に対するスマートフォン問題解決療法および 行動活性化療法の有効性:無作為割付比較試験 【再発恐怖】 | ― | 乳がん | 20-49歳 | 術後1年 以降 |
介入 | ||||
2001 がん患者の抑うつ・不安に対するスマートフォン精神療法の最適化研究:革新的試験システムを用いた多相最適化戦略試験 【抑うつ】 | すべて |
20歳以上 |
予後6か月 以上 |
介入 | ||||||
ピアサポート | ― | ― | ||||||||
2 | 身体活動の維持 | リハビリテーション | ― | 外来がんリハビリテーションプログラムの開発に関する研究 | 消化器、呼吸器、頭頸部、乳がん | 20歳以上 | 外来 | プログラム開発 | ・がんのリハビリテーション診療ガイドライン ・形成外科診療ガイドラインー頭頚部再建診療ガイドライン編ー ・嚥下障害診療ガイドライン |
Physical Activity *1 Survivorship Care for Healthy Living *3 |
悪性腫瘍に伴う悪液質の標準治療の確立(栄養と運動療法介入の有効性検証 | 肺がん | 高齢者 | 外来 | 介入 | ||||||
高齢者進行非小細胞肺がん/膵がんに対する早期栄養・運動介入とアナモレリン塩酸塩の併用療法の多施設共同ランダム化第二相試験 | 肺がん 膵がん |
高齢者 | 外来 | 介入 | ||||||
食道癌術後患者を対象とした外来がんリハビリテーションプログラムの開発に関する研究 | 食道がん | 20歳以上 | 胸部食道癌 術後 |
介入 | ||||||
緩和ケア病棟入院中のがん患者に対するリハビリテーションの有効性検証ならびに普及実装に向けた研究 | 終末期がん | 20歳以上 | 入院中 | 介入 | ||||||
アプリを活用した在宅の高強度インターバルトレーニングが乳がんサバイバーの倦怠感に与える影響:多施設共同ランダム化比較試験 | 乳がん | 20歳以上 | 初期治療終了 | 介入 | ||||||
3 | 倦怠感 | 運動療法 | ― | アプリを活用した在宅の高強度インターバルトレーニングが乳がんサバイバーの倦怠感に与える影響:多施設共同ランダム化比較試験 | 乳がん | 20歳以上 | 初期治療終了 | 介入 | ・がんのリハビリテーション診療ガイドライン | Fatigue *1 Cancer-Related Fatigue *2 |
悪性腫瘍に伴う悪液質の標準治療の確立(栄養と運動療法介入の有効性検証) | 肺がん | 高齢者 | 外来 | 介入 | ||||||
認知行動療法 | ― | ― | ||||||||
その他(VR、薬の変更) | ― | ― | ||||||||
4 | コミュニケーション | 意向調査 | 1601 今後の見通しについての医師からの望ましい説明に関する研究 【患者の不信感】 | ― | 乳がん | 術後1年以降 | 介入 | ・JPOS/JASCCコミュニケーションガイドライン2022 ・がん医療における患者‐医療者間のコミュニケーションガイドライン |
||
意思決定支援 | 1704 膵臓がん患者・家族と医師の協働による価値観を尊重した意思決定を促進するコミュニケーション介入プログラム臨床的有用性を検証する無作為化比較試験 【医師の共感行動】 | ― | 膵がん | 20歳以上 | PS0-1 | 介入 | ||||
IT、デジタル、GA意思決定支援 | 2101 高齢進行・再発がん患者のニーズに即した治療選択・継続のためのアプリケーションを活用した高齢者機能評価とマネジメント強化による支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | 消化器がん | 高齢者 | 介入 | |||||
IT、デジタル、意思決定支援 | 2104 進行がん患者に対するモバイル端末による質問支援を用いた意思決定支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | すべて | 20歳以上 | PS0-2 | 介入 | ||||
5 | 栄養 | 栄養 | ― | 悪性腫瘍に伴う悪液質の標準治療の確立(栄養と運動療法介入の有効性検証) | 肺がん 膵がん |
高齢者 | 外来 | 介入 | ・嚥下障害診療ガイドライン | Nutrition and Weight Management *1 |
体重の維持・管理 | ― | ― | ||||||||
食事管理 | ― | ― | ||||||||
がん悪液質改善 | ― | ヒトがん悪液質を反映する独自樹立悪液質モデルを用いての悪液質の本態解明、ならびに創薬、診断に有用な「がん悪液質PDXモデル」の確立とその活用 | 肺がん 中皮腫 他 |
基礎 | ||||||
6 | 情報 | 相談・支援 | ― | ― | ・ガイドライン該当なし | |||||
情報提供(治療・制度)の 有効性を検証 |
― | ― | ||||||||
7 | 医療の意思決定 | 意思決定支援 | 1704 膵臓がん患者・家族と医師の協働による価値観を尊重した意思決定を促進するコミュニケーション介入プログラム臨床的有用性を検証する無作為化比較試験 【医師の共感行動】 | ― | 膵がん | 20歳以上 | PS0-1 | 介入 | ・神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン | |
― | 乳房再建におけるアウトカム指標の確立と科学的根拠に基づいた患者意思決定支援(SAQLA study) | 乳がん | 20歳以上 | 再建術後 | 探索 | |||||
IT、デジタル、 GA意思決定支援 |
2101 高齢進行・再発がん患者のニーズに即した治療選択・継続のためのアプリケーションを活用した高齢者機能評価とマネジメント強化による支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | 消化器がん | 高齢者 | ステージ ⅢかⅣ PS0-2 |
介入 | ||||
IT、デジタル、 意思決定支援 |
2104 進行がん患者に対するモバイル端末による質問支援を用いた意思決定支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | すべて | 20歳以上 | PS0-2 | 介入 | ||||
ペイシェント・エンパワーメント | ― | ― | ||||||||
8 | 痛み | 神経障害性疼痛 | ― | がん患者の難治性神経障害性疼痛へのエビデンスに基づく標準的薬物療法の開発 | すべて | 20歳以上 | 難治性神経 障害性疼痛を有する |
介入 | (痛み) ・がんのリハビリテーション診療ガイドライン ・がん疼痛の薬物療法に関するガイドライン ・がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き ・神経障害性疼痛薬物療法ガイドライン |
Pain *1 Adult Cancer Pain *2 |
オピオイド不応の神経障害性疼痛に対するプレガバリンとデュロキセチンの国際共同ランダム化比較試験 | すべて | 20歳以上 | 難治性神経障害性 疼痛を有する |
介入 | ||||||
骨転移 | 1903 有痛性骨転移に対する緩和的動脈塞栓術の即時的有効性及び安全性検証試験 【痛み】 | ― | 有痛性骨転移がん | 20歳以上 | 疼痛スケール 5以上 |
介入 | ・骨転移診療ガイドライン | |||
簡便な評価方法の開発 | ― | ― | ||||||||
9 | 再発の早期発見と 二次がん予防 |
二次がん再発予防の ための受診 |
― | ― | ・(各疾患の)治療ガイドライン ・小児がん診療ガイドライン |
Survivorship Care for Cancer-Related Late and Long-Term Effects *3 | ||||
気持ちのつらさ・不安軽減 | ― | ― | ||||||||
フォローアップ | ― | ― | ||||||||
10 | お金 | 経済毒性 | ― | ― | ・ガイドライン該当なし | |||||
11 | ケアコーディネーション (格差を含む) |
ケアの協調、調整 | 1901 精神科臨床場面における多職種協働によるがん検診の受診推奨法の実施可能性に関する非対照、非盲検の探索的臨床研究 【検診受診】 | ― | ― | 40歳以上 | 統合失調症 | 介入 | ・ガイドライン該当なし | |
2101 高齢進行・再発がん患者のニーズに即した治療選択・継続のためのアプリケーションを活用した高齢者機能評価とマネジメント強化による支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | 消化器がん | 高齢者 | ステージ ⅢかⅣ PS0-2 |
介入 | ||||||
医師の連携 | ― | ― | ||||||||
多職種の連携 | 1603 進行がん患者に対するスクリーニングを組み合わせた看護師主導による治療早期からの専門的緩和ケア介入プログラムの臨床的有用性を検証する無作為化比較試験 【患者のQOL】 | ― | ||||||||
多様性(LGBTQ・精神疾患など) への配慮 |
1901 精神科臨床場面における多職種協働によるがん検診の受診推奨法の実施可能性に関する非対照、非盲検の探索的臨床研究 【検診受診】 | ― | ||||||||
12 | 睡眠障害 | ― | ― | ・ガイドライン該当なし | Sleep Disorders *1 | |||||
13 | 就学・就労 | ― | ― | ・脳腫瘍ガイドライン/小児脳腫瘍編 | Employment and Return to Work *1 | |||||
14 | 後遺症・副作用 | 支持療法 | 1602 頭頸部がん放射線治療患者に発生する放射線皮膚炎に対する通常処置とステロイド外用薬を加えた処置に関するランダム化第3相比較試験 【皮膚炎】 |
― | 頭頚部がん | 20歳以上 80歳以下 |
PS0-1 | 介入 | (支持療法) ・終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン ・肺癌診療ガイドライン ・腹膜播種診療ガイドライン |
|
2002 頭頸部悪性腫瘍切除・遊離組織移植術の手術前ステロイド投与の有効性を検証する多施設共同二重盲検無作為化比較試験 【患者のQOL】 | ― | 頭頚部がん | 20歳以上 80歳以下 |
手術予定 | 介入 | |||||
― | 支持/緩和治療領域研究の方法論確立に関する研究 | 非該当 | 非該当 | 非該当 | 研究方法開発 | |||||
― | 子宮頸癌根治術後再発高リスク患者に対する強度変調放射線治療(IMRT)を用いた低毒性補助療法の確立に向けての研究(JCOG1402) | 子宮頚がん | 20歳以上 | ステージⅠB1-ⅡB | 介入 | |||||
― | 包括的がんゲノムプロファイリング検査を受ける患者の苦痛緩和支援プログラム開発に向けた観察研究 | すべて | 18歳以上 | ゲノム検査を予定 | 観察 | |||||
― | マルチステークホルダーを擁する支持療法・緩和治療領域における研究手法の標準化に関する研究 | 非該当 | 非該当 | 非該当 | 研究方法開発 | |||||
止血 | ― | JROSG試験17-3 出血を伴う胃がんへの緩和的放射線治療の有用性を調べる他施設前向き観察研究 | 胃癌 | 20歳以上 | 原発巣からの出血 | 観察 | Gastric Cancer. 2022 Mar;25(2):411-421. | |||
がん免疫 | ― | ― | ||||||||
腫瘍学 | ― | ― | ||||||||
Oncology emergency |
― | ― | ||||||||
漢方 | ― | がん患者のせん妄発症を予防する抑肝散、および口腔粘膜炎の早期治癒に資する半夏瀉心湯のメタボローム解析によるレスポンダーバイオマーカーの開発ならびに「証」の可視化とその臨床応用 | 放射線療法を受ける頭頸部がん患者 | 20歳以上 | 放射線療法を受ける患者 | 1)観察 2)介入 |
(参考)がんサポーティブケアのための漢方活用ガイド (日本サポーティブケア学会漢方部会編) |
|||
妊孕性 | ― | 小児・AYA世代がん患者のサバイバーシップ向上を志向した妊孕性温存に関する 心理支援体制の均てん化に向けた臨床研究 | 初発・初期乳がん | 20-39歳 | 妊孕性温存に 関する意思決定 |
介入 | (妊孕性) ・子宮対がん治療ガイドライン ・妊孕性温存に関する診療ガイドライン ・乳がん患者の妊娠・出産と生殖医療に関するガイドライン ・卵巣・卵管・腹膜がん治療ガイドライン |
|||
Onco- nephrology |
― | ― | ||||||||
悪心・嘔吐 | 1604 シスプラチンを含む高度催吐性化学療法による化学療法誘発性悪心・嘔吐の予防に対する標準制吐療法+オランザピン5mgの有効性・安全性を検証する二重盲検プラセボ対照第3相ランダム化比較試験 【悪心・嘔吐】 |
― | すべて | 20~75歳 | シスプラチン 化学療法 |
介入 | (悪心・嘔吐) ・制吐薬適正使用ガイドライン |
|||
高度催吐性リスクのがん化学療法におけるDEX(steroid)sparing に関する研究 | すべて | 20歳以上 | シスプラチン 投与予定 |
介入 | ||||||
シスプラチンを含む化学療法を施行される子宮がん患者の嘔気・嘔吐に対する六君子湯の効果ープラセボ対照無作為化二重盲検比較検証試験 | 子宮頚・ 子宮体 |
20歳以上 | シスプラチン 投与予定 |
介入 | ||||||
リンパ浮腫 | ― | ― | (リンパ浮腫) ・がんのリハビリテーション診療ガイドライン ・リンパ浮腫診療ガイドライン |
Lymphedema *1 | ||||||
手足症候群・ 皮膚障害 |
1701 マルチキナーゼ阻害薬の手足症候群に対するハイドロコロイドドレッシング使用による予防効果の検討 【手足症候群】 | ― | 大腸がん・ 消化管間質腫瘍・肝細胞がん患者 |
20歳以上 | マルチキナーゼ阻害剤使用 | 介入 | (手足症候群・皮膚障害) ・がん治療におけるアピアランスケアガイドライン ・頭頸部診療ガイドライン ・形成外科(頭頚部再建診療ガイドライン) |
|||
粘膜炎 | ― | 支持/緩和治療領域臨床試験に関する各分野における方法論確立に関する研究 | 非該当 | 非該当 | 非該当 | 研究方法開発 | ||||
神経障害 | ― | ― | ・がん薬物療法に伴う末梢神経障害マネジメントの手引き | |||||||
しびれ | ― | ― | ||||||||
好中球減少 | ― | ― | ||||||||
便秘・下痢 | ― | ― | ||||||||
ストーマ | ― | ― | ||||||||
肺臓炎、呼吸苦 | 2201 進行がん患者の呼吸困難に対する2次治療としてのミダゾラムの有効性を探索する実施可能性プラセボ対照ランダム化比較試験 【呼吸困難】 | 進行がん | 18歳以上 | 積極的な抗がん剤治療を受けていない | 介入 | |||||
支持/緩和治療領域臨床試験に関する各分野における方法論確立に関する研究 |
非該当 | 非該当 | 非該当 | 研究方法開発 | ||||||
15 | アピアランス | アピアランスケア | ― | 分子標的治療薬によるざ瘡様皮膚炎に対する標準的ケア方法の確立に関する研究 | 肺・大腸 | 20歳以上 | EGFR阻害薬治療患者 | 介入 | ・がん治療におけるアピアランスケアガイドライン | |
16 | ホルモン療法に伴う症状(更年期障害) | ホルモン関連症状 (ホットフラッシュ) |
― | ― | ・子宮頸がん治療ガイドライン | Hormone-Related Symptoms *1 Hot Flashes and Night Sweats (PDQ®) |
||||
17 | 心毒性 | 腫瘍循環器医療 | ― |
オミックス解析に基づく乳がん患者における化学療法による心毒性発症機序の解明と危険因子の探索 | 乳癌 | 20歳以上 | 薬剤性心筋症発症リスク | 観察 | ・ガイドライン該当なし | Cardiovascular Disease Risk Assessment, Anthracycline-Induced Cardiac Toxicity *1 |
免疫チェックポイント阻害薬の安全な使用に資するirAE心筋障害スクリーニング手法と危険因子の探索研究 | すべて | 特定しない | 心筋炎発症した | 観察 | ||||||
治療薬の併用による 影響 |
― | ― | ||||||||
18 | 家族・遺族のQOL | 家族のケア | ― | がん患者の家族・遺族に対する効果的な精神心理的支援法の開発研究 | すべて | 20歳以上 | 家族 |
ガイドライン作成・観察 |
JPOS/JASCC遺族ガイドライン2022 (家族のケア) ・ガイドライン該当なし (グリーフケア) ・終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン ・遺族ケアガイドライン |
|
患者体験調査* | すべて | 19歳以上 | 家族 | 観察 | ||||||
グリーフケア | ― |
がん患者の家族・遺族に対する効果的な精神心理的支援法の開発研究 | すべて | 20歳以上 | 遺族 | ガイドライン作成・観察 | ||||
遺族調査** | すべて | 19歳以上 | 遺族 | 観察 | ||||||
*「患者体験調査報告書(平成30年度調査)」家族の代理回答率は21%、質問30-2「がん患者の家族の悩みや負担を相談できる支援・サービス・場所が十分あると思う」47.7%、 質問19経済負担への対応「収入を増やすため、家族が仕事を増やした、あるいは働くようになった」1.8% **「患者さまが受けられた医療に関するご遺族の方への調査報告書2018-2019 年度調査」 家族と医師間で心肺停止時の蘇生処置について話し合いがあった56.1% 家族の介護負担感(全体、身体、社会、精神、経済)33-46% 家族の抑うつ19%、強い悲嘆30% |
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19 | 認知機能障害 (ケモブレインを含む) |
認知症・せん妄 | 1605 がん患者の周手術期精神症状に対する抑肝散の効果に対するランダム化比較試験 【せん妄】 | ― | 切除可能腫瘍 | 20歳以上 | 6時間以上の手術 | JPOS/JASCCせん妄ガイドライン2022 (認知機能障害) ・がんのリハビリテーション診療ガイドライン |
Cognitive Function *1 | |
2103 せん妄ハイリスクがん患者の術後せん妄予防におけるラメルテオンの有効性と安全性に関する多施設共同二重盲検化プラセボ対照ランダム化比較試験 【せん妄】 | 問わない | 65歳以上 | 全身麻酔手術と5日以上の入院 | |||||||
― | がん治療中のせん妄の発症予防を目指した多職種せん妄プログラムの開発 | |||||||||
外科的がん切除後のデクスメデトミジンによる鎮静に不応な重症せん妄発症を予測するバイオマーカーの開発 | ||||||||||
認知症合併に対応した最適の治療選択と安全性の向上を目指した支援プログラムの開発 | すべて | 高齢者 | 認知機能障害併存 | 探索 | ||||||
がん患者における術後せん妄予防のプレシジョンメディシンの開発 | せん妄ハイ リスク患者 |
20歳以上 | 術後 | 探索・ 付随研究 |
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せん妄の心的外傷 | ― | ― | ||||||||
20 | 情報(医師の説明) | セカンドオピニオン | ― | ― | JPOS/JASCCせん妄ガイドライン2022 (医師のCST) ・コミュニケーションガイドライン ・終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン |
Cognitive Function *1 | ||||
21 | ワクチン接種 | ワクチン | ― | ― | (免疫・感染予防)小児白血病・リンパ腫診療ガイドライン (1項目のみ)乳癌診療ガイドライン:ワクチン接種の推奨 |
Immunizations and Infections *1 | ||||
コロナワクチン | ― | 新型コロナウイルスワクチン接種状況と接種証明書の活用に関する意識調査(AMED課題番号2033648) | 該当しない | 20歳以上 | 特定されない | 観察 | ||||
22 | 遺伝相談、ゲノム情報 | 遺伝相談、 ゲノム情報 |
― | 包括的がんゲノムプロファイリング検査を受ける患者の苦痛緩和支援プログラム開発に向けた観察研究 | すべて | 18歳以上 | ゲノム検査を予定 | 観察 | ・HBOC診療ガイドライン ・小児、思春期・若年がん患者の妊孕性温存に関する診療ガイドライン ・膵癌診療ガイドライン |
Genetic/Familial High-Risk Assessment (Colorectal, Breast, Ovarian, Pancreatic) *2 |
23 | 口腔ケア(適切な口腔ケアを行うことにより、がん治療を円滑に遂行することができる) | 口腔ケア | ― | がん患者のせん妄発症を予防する抑肝散、および口腔粘膜炎の早期治癒に資する半夏瀉心湯のメタボローム解析によるレスポンダーバイオマーカーの開発ならびに「証」の可視化とその臨床応用 |
口腔粘膜炎 高リスク 化学療法を受ける患者 |
20歳以上 | 特定されない | 基礎 | ※(参考)がん治療に伴う粘膜障害マネジメントの手引き ・形成外科(頭頚部再建)診療ガイドライン ・口腔癌診療ガイドライン |
|
がん化学療法に伴う口腔粘膜炎の疼痛緩和・発症制御を目指す新規口腔粘膜保護材の開発 →岡山大学にて保護材開発のプレスリリース |
基礎 | |||||||||
24 | ACP/人生会議 | 意思決定支援 | 1704 膵臓がん患者・家族と医師の協働による価値観を尊重した意思決定を促進するコミュニケーション介入プログラム臨床的有用性を検証する無作為化比較試験 【医師の共感行動】 | ― | 膵がん | 20歳以上 | PS0-1 | 介入 | ・コミュニケーションガイドライン ・終末期がん患者の輸液療法に関するガイドライン |
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コミュニケーション、IT、 デジタル、GA意思決定支援 |
2101 高齢進行・再発がん患者のニーズに即した治療選択・継続のためのアプリケーションを活用した高齢者機能評価とマネジメント強化による支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | 消化器がん | 高齢者 | ステージ ⅢかⅣ PS0-2 |
介入 | ||||
コミュニケーション、IT、 デジタル、意思決定支援 |
2104 進行がん患者に対するモバイル端末による質問支援を用いた意思決定支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | すべて | 20歳以上 | PS0-2 | 介入 | ||||
25 | 性機能障害の評価、 ケア、治療 |
性機能 | ― | ― | (婦人科癌排泄リハや妊孕性温存とは区別) ・前立腺癌診療ガイドライン |
Sexual Function *1 | ||||
26 | 節酒 | 節酒 | ― | ― | ※(参考)科学的根拠に基づくがんリスク評価とがん予防ガイドライン提言に関する研究 ・食道癌、子宮頸がんの診療ガイドラインに1~2個CQ |
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27 | 禁煙 | 禁煙 | ― | ― | ・食道癌、子宮頸がん、腎癌の診療ガイドラインに1~2個CQ | Smoking Cessation *2 | ||||
その他 | Patient-reported Outcome (PRO) |
― | がん患者における患者報告アウトカム尺度開発に関する研究 | すべて | 20歳以上 | 特定されない | 尺度開発 | |||
eConsent | ― | マルチステークホルダーを擁する支持療法・緩和治療領域における研究手法の標準化に関する研究 | 非該当 | 非該当 | 非該当 | 研究方法開発 | ||||
デジタルヘルス | 1703 乳がん患者の再発不安・恐怖に対するスマートフォン問題解決療法および 行動活性化療法の有効性:無作為割付比較試験 【再発恐怖】 | ― | 乳がん | 20-49歳 | 術後1年以降 | 介入 | ||||
2001 がん患者の抑うつ・不安に対するスマートフォン精神療法の最適化研究:革新的試験システムを用いた多相最適化戦略試験 【抑うつ】 | ― | すべて | 20歳以上 | 予後6か月 以上 |
介入 | |||||
職域介入 | 2102 中小事業所における事業主および健康管理担当者による喫煙対策を支援する介入の有効性評価:クラスターランダム化比較試験 【禁煙】 | ― | 非該当 | 20歳以上 | 30~300人の中小企業 | 介入 | ||||
健康格差 | 1901 精神科臨床場面における多職種協働によるがん検診の受診推奨法の実施可能性に関する非対照、非盲検の探索的臨床研究 【検診受診】 | ― | すべて | 20歳以上 | PS0-2 | 介入 | ||||
検診 | 1901 精神科臨床場面における多職種協働によるがん検診の受診推奨法の実施可能性に関する非対照、非盲検の探索的臨床研究 【検診受診】 | ― | すべて | 20歳以上 | PS0-2 | 介入 | ||||
老年医学・ 高齢者のがん治療 |
2101 高齢進行・再発がん患者のニーズに即した治療選択・継続のためのアプリケーションを活用した高齢者機能評価とマネジメント強化による支援プログラム開発 【医師の共感行動】 | ― | 消化器がん | 高齢者 | ステージ ⅢかⅣ PS0-2 |
介入 | ||||
― | 高齢肺がん患者に対する機能評価表を用いた多施設共同臨床試験 | 肺がん | 高齢者 | 切除不能 | 介入 | |||||
― | 悪性腫瘍に伴う悪液質の標準治療の確立(栄養と運動療法介入の有効性検証) | 肺がん、 すい臓がん |
高齢者 | 進行 | 介入 | |||||
― | 病理学的Stage II/IIIで“vulnerable”な80歳以上の高齢者胃癌に対する開始量を減量したS-1術後補助化学療法に関するランダム化比較第III相試験 | 胃癌 | 高齢者 | StageII/III | RCT | |||||
小児・AYA | ― | ― |
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関連リンク
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