2020年12月21日(月)J-SUPPORTセミナーのお知らせ
日時:2020年12月21日(月)18:00 ~ 19:00
開催方法: ZOOM WEB会議システムによるオンライン開催
参加費:無料
参加申込(Googleフォーム):こちらの参加申込は終了しました
【申込締切:12月18日(金)12:00まで】
※ 12月18日(金)15:00以降に、ご入力いただいたメールアドレスへ参加用IDとパスワードを記載したメールをお送りします。
講演① がん悪液質による患者と家族の食に関する苦悩への緩和ケア・サポーティブケア・栄養ケアの統合 -課題と展望-
講師:天野 晃滋 先生
国立がん研究センター中央病院緩和医療科
天野晃滋先生プロフィール:1998年、大阪大学医学部医学科を卒業。大阪大学医学部消化器外科に入局し大学附属病院、大阪府下の二つの市立病院で臨床研修。その後、大学院での研究生・藤田医科大学外科・緩和医療科などを経て、2013年より大阪市立総合医療センター緩和医療科、2020年4月より現職。
講演①要旨:進行がん患者は様々なことで苦悩し、そばで支える家族も異なる苦悩を抱えます。そのなかでがん悪液質の影響はとても大きいです。そこで、がん悪液質の本態が全身性炎症であることからCRPに注目し身体症状・精神症状との関連を調べてきました。また、がん悪液質のもたらす最大の問題は食欲不振と進行性の体重減少です。そこで、栄養サポートの効果の検討とともに、患者と家族の食に関する苦悩を調査してきました。これらで得られたことをふまえ、がん悪液質専門外来を開設し多職種連携した統合ケアの開発を目指したいと考えています。
講演② “痛み”の臨床試験からみえたもの-課題と展望-
講師:松岡 弘道 先生
国立がん研究センター中央病院精神腫瘍科
松岡弘道先生プロフィール:奈良県生まれ。2002年、奈良県立医科大学卒業。近畿大学大学院腫瘍病態制御学卒業(医学博士)。近畿大学医学部心療内科助教、同講師(緩和ケアセンター)、University Technology Sydney, Faculty of Health, The Palliative Care Clinical Studies Collaborative(PaCCSC), Visiting Professor、近畿大学医学部心療内科准教授を経て現職。精神腫瘍医、緩和医療専門医、心療内科専門医。
講演②要旨:「痛み」には侵害受容性、神経障害性、心理社会的疼痛があり、多くのがん患者の疼痛にはこれらの要因が複雑に絡まっています。2019年ICD-11に慢性疼痛が初めて掲載され、2020年国際疼痛学会の疼痛の定義も変更になり、今後の緩和・支持医療領域の痛み研究はどこに向かうのか?これまでに演者が経験した侵害受容性疼痛と神経障害性疼痛に関する臨床試験を紹介し、そこから見えてきた課題と今後の展望についてお伝えしたいと思います。
主催:J-SUPPORT